旅から戻った相棒、ムクロジのブレスレット。
今日は、ちょっと不思議で、最高に嬉しい出来事について
実は先月の3月12日、私専用に作ってもらった大切な「ムクロジのブレスレット」を失くしてしまった。
黒く光沢のあるムクロジの種子の中に、一粒だけ水晶がある。
これは俺が選んだ水晶だ
「役目が終わった」と思い込んでいた1ヶ月
失くした当時はこのブレスレットに対して少し「ないがしろ」な気持ちがあった。
「今の俺にはもう必要ないんじゃないか」――そんな風に思い、付ける気も失せて扱いも雑になっていた時期だった。
そんな心の隙を見透かしたかのように、突如として手元から消えた。
その時、俺は「ああ、役目が終わったのだな」と勝手に納得して、探すこともせずに放置していた。
それが3月12日のことだ。
サイゼリヤでの驚きの再会
それから約1ヶ月が経った、4月9日のこと。
いつものように近所のサイゼリヤへ呑みに行った。

すると、お店のお姉さんから声をかけられた。
驚いたのは、彼女は1ヶ月前のあの日、3月12日に一度接客してくれただけの方だったということだ。
「あのお客さん、ひょっとして先日、ブレスレットを落とされませんでしたか?」
ハッとした。
「あ、そういえば黒いやつを失くした。どうして?」と聞くと、あの日、お店の外か入り口付近に落ちているのを見つけて、俺が落としたのかもしれないと、お店を飛び出して追いかけてくれたらしい。
説明がつかない「覚えられ方」
それにしても不思議なのは、彼女が俺のことを完璧に覚えていたことだ。
サイゼリヤなんて接客機会は最小限だし、一回きりの来店だ。
それなのに、俺がいつもワインを飲んでいることまで知っていた。
俺はどこに行ってもそうだ。
1年前、あるいは3年前に行った店でも、なぜか覚えられている。
単にスキンヘッドだからという理由だけでは説明がつかない、何かがあるのだろう。
彼女の計らいで、食事中に警備室と連絡も取ってもらい、やはりブレスレットがあることが判明した。
すぐに受け取りに行くと、そこには1ヶ月間、誰にも触れられずに眠っていた俺の相棒があった。
再び左腕に戻った「始まりの水晶」
3月12日から4月9日。
約1ヶ月、このブレスレットは旅に出ていたのだと思う。
俺が「必要ない」と思った瞬間に身を引き、再び巡り合わせが来た時に、店員さんの温かい心遣いを通して戻ってきた。
運命的なものを感じずにはいられない。
警備室で受け取り、その場ですぐに左腕に巻いた。
すると、どうだろう。
不思議なことに、それまで少しざわついていた心が、スッと落ち着いた
理屈じゃない、確かな感覚。
「始まりの水晶」が、また俺の人生の新しい始まりを告げているような気がする。
旅から戻ってきた相棒。
今ある縁に感謝して、また一緒に歩んでいこうと思う。